「人の不幸は蜜の味」とは、まぁよく言ったもんだ。
欲しいモノが意外と簡単に手に入り、それによって人々は豊かになってきた。
でもなぜか殺伐とした世の中なってきて心が貧しい人が増えてきた。
豊かになったはずなのになぜだろう?
豊かになれば幸せになれると思っていたんだろうけど、なんか違ったみたいだね。
誰だって幸せになりたいと思う。当然のコトだよね。
でも、その幸せを得られない、得ようとしない人には自分が幸せだと感じる為に不幸な人が必要なんだろうね。不幸な人をあざ笑って自分が幸せだと思い込んで安心したいんだろうね。
それが幸せなんかじゃないのに…。
そんな心の貧しい人は「人の不幸」という「蜜」がなければ生きていけないんだろうね。自分が幸せじゃないってコトに気付いちゃうから。それに気付くのが怖いから。
だから心一生懸命「人の不幸」という「蜜」を探してるんだろうね。
そして、その「蜜」を見付けるや否や、まるで飢えた餓鬼のごとく「人の不幸」に食らいつくんだろうね。
そんな人でも「自分の不幸」が誰かの「蜜」になった時に、ようやく「人の不幸」に食らいついていコトが愚かな行為だったって気付くんだろうね。
そうやって今日も多くの幸せに飢えた人々が「人の不幸」というご馳走にありつくコトによって世の中のバランスが保たれているんだろうね。
「人の不幸は蜜の味」
こんな言葉がある種の世間の共通認識として根付いちゃっていては、どんどん不幸な人が増えるだけだよ。
まったく歪んだ世の中だ…。